AI’s Eyes: No.12 ボルドー色の後悔

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9月2日(火) 快晴

JALの国際客室乗務員として、勤務し始めて4年目。親孝行のつもりで母を連れてローマへ行った。コンドッティ通りにあるブルガリ本店近くのエルメス。日本人販売員の女性に、「このケリー・バッグはいかがです? 今日、入ってきたばかりなんですよ」と唐突に言われた。内縫いのバッグで、美しいボルドー色。全体に高貴な品が漂い、「これ以上、エレガントなバックはこの世に存在しない」と思った。ただ者のバッグじゃない。

 当時、20代だった私には、ボルドー色は美しいと思っても、深い魅力を理解できなかった。精神年齢が若すぎたのだ。今になって、ボルドーはシックな大人にしか似合わない魅力的な色。しかも、黒にも茶色にもマッチする重宝な色と思っている。今、私のなかで一番、旬の色なのだ。 あのケリー・バッグに心が残り、二日後、「やはり将来のために買っておこう」と一大決心をして出掛けたら、「売れてしまいました」とあっさり言われた。その日のうちに、目利きの女性が即決で買ったらしい。 これまでの人生で、「買っておけばよかった」と今でも最大に後悔しているのがそのバッグ。今頃、あのバッグに負けない気品のある女性が自分の体の一部のように使い込んでいるかもと思うと、私のところでなくてよかったとも思える。 去年、ジル・サンダーのワンピースを迷わず買った。とても美しいボルドー色だった……。

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