AI’s Eyes: No.2 孤高のユリ
6月19日(木) 小雨
昔は、衝動買いばかりしていて、気に入ったものは必ず手に入れた。 ここ数年、「これを買いたい」という感情がおこらなくなり、物欲が無い。「つまんないなぁ」と思う反面、買い物へ行かなくてもよいので気楽かなと考えている。
物欲がないと、モノ作りをする時、邪念が一切なくなる。ひたすら、美しいものを作ろうという「職人魂」が冴え渡るのだ。
買い物欲がない代わりに、時々、自分にお花を買う。で、今日はユリ。
日本の国花が桜なら、フランスはユリ。フランス王家の紋章は、地中海のように鮮やかな青を背景に、金色の「フルール・ド・リ(ユリの花)」を配したもの。
ユリは、一面に緑が広がる平原に、ただ一輪咲いて四方を圧倒する。そんな、孤高にして気品のあるユリをフランス人は愛したのだろう。
今日の様に、小雨が降る日、ユリが放つ甘くて高貴な香りと、華やかなオーラに圧倒されながらモノ作りをする。このときが一番幸せ。
孤高のユリ